「三島ご夫妻へ」
                     (マラソン仲間) 福原 良英

 お二人の訃報に接した時、驚と悲しみが一気に私の体を突き抜けました。
 生前、結局お話しするチャンスはなかったけれど、お二人が仲良く走って
おられたこと、そしてたぶん走ることをずっと愛しておられたことを、走る仲間
として、とても嬉しく思っていました。
 康幸さん
 ソウルでの活躍は、ブラインドマラソン普及への大きな貢献でしたよね。
 あなたの背中を追って、私も世界を目指そうと心に決めています。
 早苗さん
 すてきな旦那さまといつも元気に走っておられたんですね。
いろんな悩みもあったと聞いています。でもいつも康幸さんが支えてくれたんで
すよね。もちろん夫婦お互い様だったことは言うまでもないんですが・・・
 お二人は今、天国でどんな生活をされていますか?
 突然の事故で失った物はたくさんあったでしょうし、それはとても無念に違い
ありませんよね。訃報に接したみんなが、残念でならない気持ちでいっぱいです。
 でも、お二人が一緒に天国に行かれたこと、そしてそれが大好きだった
ランニングの途中だったことは、ある意味良かったことなのかもしれません。
 幸せの形は、いつも目にみえないし、決まってはいません。それに他人が
評価できることでは決してありません。
 だから、お二人がどう感じているのかは誰にもわかりませんが、今天国で
一緒に楽しく新しい生活を始めていることを信じています。
 私は康幸さんの偉大な足跡をおいかけ、絶対にアテネでフルマラソンを
走ることをここに誓います。
 どうか新しい生活を満喫して下さい。そして、お二人がずっと一緒に
いられますように・・・
 そして、私の挑戦に、ちょっとだけ力を貸して下さい。
                     リクルートAC   福原 良英


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